仮性独女の婚活録

ひとくくりに独女といったって、真性と仮性があると私は思うのです。

結婚したいなら女子会を減らせはたぶん正しい。

男が来ないんだから、女子会には行くな。なんてよく言われるけれど、それはたぶん間違っている。女子会の恐ろしいところは男がいないことじゃない、独女がいることだ。

女子会にもいくつか種類がある。大雑把にメンバー構成だけを見ても、既婚者とだけ、既婚者と独女の混合、そして、独女だけ。だが、一見種類があるように見えても、三十代も半ばになるころには独女だけの割合が圧倒的に多くなる。てか、自由な時間とお金のある独女との女子会しかほぼなくなると言った方が正しい。あとは年に1回開かれるか開かれないかの同窓会だ。

独女だけの女子会――そう、それこそが最大の問題なのだ。アラサーも終わろうとしている独女が何人か集まれば、そこには必ず真性独女がいる。

 

 基本的に仮性独女はお人好しである。ふんわりである。つまり、どこまでも流されやすく影響されやすい生き物なのだ。

 

そして、そんな仮性独女の前に現れる真性独女。バリキャリで世界を飛び回っているあの子は誰かに支えてもらおうなんて甘えは全くなく、幅広い趣味を持つ彼女は趣味でマンションが買えたわなんて笑い飛ばしながら自由がなくなる結婚なんて一度も考えたことがない。

常に惑うことなく、確固たるアイデンティティをお持ちの真性独女たち。そんな彼女たちは、とてつもなくかっこいいのだ!

そんな素敵な彼女たちを間近で見てしまえば、ふんわりな仮性独女は影響せざるを得ない。テレビでもネットを通してでもない、目の前で語られる英雄忌憚。彼女たちはモデルでもなんでもない一般人だ。だからこそ、いつか自分もこんな女として堂々と生きれる日が来るんじゃないかしら、なんてまことしやかに考えてしまう(大概がほぼ同い年であるにもかかわらず、だ!)。

 

そう、仮性独女にとって女子会が恐ろしいのは空間に男がいないことじゃない。カッコよすぎる女がいることだ。

だから、結婚したいなら女子会を減らせはたぶん正しい。

 

とはいえ、私がそう叫んだところで何の実証にもならないけどね!