仮性独女の婚活録

ひとくくりに独女といったって、真性と仮性があると私は思うのです。

問題じゃなくなってしまうかもしれない問題

こんにちは、仮性独女の雑賀です。

 周りがそれなりに結婚や婚活をしている中、どうして私がこの年まで婚活を実行に移そうと思わなかったのか。

ひたすら考えてみたところ、2つの恐怖があるのではという結論に達しました。

 

まず1つめは、婚活したらサクッと結婚してしまうのではないかという恐怖。

 意味わかんねえよ! とか言わないで下さい。婚活して結婚できたんならそれで万々歳だろうが! と世間の人は口をそろえて言うと思うけど、こっちにとってはそうでもない。

そもそもね、この年まで独身を引っ張ってると、未婚はもはや一つのアイデンティティになってくるわけですよ。負け犬とかこじらせ女子とか未婚のプロとか。マスコミやら社会学者たちが、我々にそれはもういろんな名前をつけてくれるわけです。ありがとう! 誰も頼んでないけど!

ここまで盛り上げ、クライマックスまで引っ張りまくっておいて(クライマックスがどこにあるのかは知りませんが)、特に世界を変えるような大恋愛もなく簡単に結婚できてしまうのが怖い。

 もちろん背後には、自分ならちゃんと活動すれば、たぶん結婚できるだろうという自負もあるわけですが。他人に聞かせたら、なんてずうずうしいと罵られるであろうことはもちろん自覚してますけどね。

 

そして2つ目は、それこそ失敗する方の恐怖

 普通はたぶん、こちらが先に立つ方が多いのかもしれません。私ももちろんですが、大概の女性たちが世間からの承認欲求から逃れられない。恋愛および結婚市場で自分が本当に必要とされていないことを、実感するのが怖いんですね。まあ、年齢的に必要とされていないゾーンに自分がいることはわかっているんですよ。それでも、実際にそれを目の当たりにするのは怖い。いつまでも若いと思い続けている、思っていないと立っていられない自分がいる。

さっきまでのずうずうしさはどこいったんだよ、と言われるのかもしれません。でも、人の心は揺らぐもの。自分をどこまでも信じながら、どこかで信じられない自分がいる。矛盾した存在なんです。

だから、いろんなことを仮性独女は決められない。

 

「やったらいけると思うのよ。でもねえ・・・」 

 そんなことをつぶやき続けて、一年、二年と気づけば年をとっていく。

 

そんな感じでふんわりしつつ、結構たくさんの独女たちが二つの恐怖に揺られながら年を重ねていくんじゃないかしら。なんて私は考えるわけです。

自分の市場価値なんか知るもんか! 私は必ず結婚する! 私、間違ってない! 

そんなふうに自分を絶対肯定して、倒れるときは前のめりに生きていける女性はきっとそんなに多くない。

 

しかし、そんな話を私が真性独女と考える愛すべき親友にいたしたところ。

 

「理由が全部、自分がカッコよくなくなったらどうしようという心配なのがウケた!」

 

・・・あ、本当だ!